Skip to content
2012年3月21日 / Toru Enomoto

PDCA速度を上げろ:アクセスログに頼らない定量デザイン評価

こんにちは。株式会社VOYAGE GROUP UIO戦略室の榎本です。
今回は、最近行なっている取り組みについて紹介します。

これまでの取り組みと成果

UIO戦略室は、主に「アクセスログ解析ツールを活用したコンバージョンレート最適化」を推し進めてきました。
何をどのように行なってきたかについては、これまでご紹介したとおりで「全社に導入しやすいもの」かつ「成果をあげやすいもの」を試しては実践してきました。

2010年3月にUIO戦略室が設置され、 最初の一年間で粗利益で●千万円を超えるビジネスインパクトを出すことができました。今日に至るまでで累積すると、さらに大きな金額となっています。これを専従者のいない組織がやり遂げたわけですから、胸をはってよい成果だと思います。

課題

もちろん、これで満足しているわけではありません。これまで各事業の現場で力になりきれなかったこと、くやしい思いをしてきたこともあります。

改善されるのはコンバージョンレートだけ

よく勘違いされることが多いのですが、コンバージョンレートの向上は、ユーザビリティの向上と同義ではありませんし、ましてやユーザビリティを保証するものではありません。
短期的(1年以内)の事業インパクトを出すことはできますが、お客様がそのサービスを利用して一定の満足を感じるような「ユーザビリティ」(利用品質)を高めるところまでの検証ができてきたわけではありません。
(注:結果としてユーザビリティ向上になっていることも、もちろんあるはずです。)

さらに「継続的に利用したい」「人に進めたい」等の「満足感」につながる「ユーザー・エクスペリエンス」面の充実で本質的な事業成長に貢献するところまでは至っていません。

リリース時の品質に寄与できない

活動の中心はすでにリリースされて時間が経過したサービスの評価です。ビジネス面の課題をヒアリングし、それを最適化で貢献できるようであれば、UIO戦略室で支援します。

それを行なっていくなかで大変くやしいのが、いくら事業部のメンバーと一緒に改善をおこなってきても、新たにリリースされる箇所の品質が一向に向上しないとうことです。その原因は多岐にわたりますが、社内に共通の前提となる認識が成り立っていないため、そこが一番の障害となりました。

「やってもやっても、最適化対象が積み上がる一方」という課題です。

戦略

上記のような課題をうけ、私たちは新しいパッケージが必要だと考えました。
それは、「リリース前にプロダクトの品質を保証する」方法であり、その導入です。

これまではリリースしても意欲ある対象ユーザーが使えない、あるいはその事実さえ把握していない場合がありました。
少なくともリリース前に品質を確保することができれば、その後についても担当者で実践可能なはずです。

当然ですが社内で行うには、以下の条件を考慮します。

  • 現場担当自身が実行可能
  • 実効的で再現性ある
  • 導入コストが限りなくゼロ
  • スピードを向上する

たとえば、「わかりやすいWebサイトをつくりたい」といったとします。「『わかりやすい』とはどういう意味ですか?」「『わかる』とはどういうことですか?説明してください」といった質問に答えられる人はほとんどいません。
また、Webデザインを学んだ人はいますが、インタラクションデザインや人間工学を学んだ人は社内にいません。
そのような、「認知科学という基礎」「デザインの基礎」があるに越したことはありませんが、それを前提としてしまっては時間がかかりすぎます

そこで、前提知識をもとに組み立てるのではない、「やるべきこと」と「その意義」を短期的に体で理解できる習得方法をとりました。
それが「HCDワークショップ」です。
ここで学ぶ内容は、「ユーザーの振る舞いをデザインする方法」と「実際にその振る舞いが実現できているかを評価する方法」です。
どの方法も、特別なスキルを必要とせず、どのような職種の人でも実施することができます

実施の概要

ワークショップは2月から開始し、全7回の予定です。
学んだあとも「組織内での共通認識」 がある状態にして即活用できるようにするため、「全社からの選抜メンバー」ではなく「ひとつの事業部のみ、ただし全員」が集中して実施することとなりました。

評価手法から学び始め、やがてデザイン手法へと遡っていく、という順序で実施します。
現在は「ユーザー評価」の真っ最中。 自分たちのサービスを評価し、どのように改善したらよいのかを導き出します。

期待されるアウトプット

ここで学ぶ手法はUIOプロセスでももちろん有効で、これまでより「なぜ」を早く可視化することができます
例えば、「なぜ何もせずに直帰してしまうのか」「なぜ申し込みまで行ったのに使ってくれないのか」などです。

このような取り組みをとおして、全員がユーザー利用品質に責任をもつことが可能となります。「ユーザーを向いた仕事」ができるようになります。
そのためには、責任をもつためのスキルセットを定義し、スキルセットの導入パッケージを用意することです。

これは、Agile開発で提唱されている考え方であったり、

プロダクトステュワードシップとしてLean Startupで提唱される開発チーム像と重なるものです。

今回の狙いは、「マイナスをゼロにする」すなわち「少なくともユーザーが利用できる」ことです。

ちなみにIDEO社等はHCDをイノベーションのためのデザインプロセスと位置づけています。我々はそこまでは狙っていませんが、遠くない将来、そのような使い方ができれば、それはそれで喜ばしいなと考えています。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。