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2013年11月26日 / Toru Enomoto

グロースハックとセグメント

「セグメント」を分析や企画に活用されている方は多いのではないでしょうか。今回はすこし違った角度からセグメントについて語ってみたいと思います。

ポイントサイト「ECナビ」でアクティブユーザー数を大きく伸ばすことに成功した、ECナビ事業本部ポイントG 宝田大樹との対話形式でお送りします。
宝田はセグメントとシンプルな着想からユーザーに送信するメール文面の最適化を進めることで、これまで実現できなかった数値の向上をもたらし、2013年9月度の事業部MVPを受賞しました。

セグメントの重要性

―9月に行った施策がきっかけで、アクティブユーザー数の大幅増を実現しましたね。「セグメント」が今回の結果につながったと聞いたのですが。

宝田:そもそも施策の前提として、「ニッチなセグメントに対して資源を集中投下する」「全体に対して薄く広く資源を投下する」の2種類があると思います。

本当に動かしたい人は全体の1割のときに、その1割にむけて集中したほうがより手厚くコストもかけられるし効果が上げやすいということです。

―そもそも、「セグメント」についてはどう考えていますか?

宝田:セグメントの切り方は、「デマンド」すなわち「欲求」で分けられるのが一番よいと思っています。各デマンドにあわせて仮説をぶつけていけば早く結果に結び付けられる。
一方で、ある訴求方法がほかのデマンドの人にも響く可能性がある。だから、どうせだから全員に訴求しよう、という考え方もあります。これまでECナビがやってきたことですが、僕はそれは危険だと思っています。自分に関係のないことばかりを伝えてくるメディアに価値はないですし、やり方によっては信頼を失います。

―性別を入力して会員登録したのに、コスメの情報が男性にバンバン来るメディアなんかだと、「性別ぐらいわかってるでしょう」って思いますよね。

接触する情報にハズレが多いと、見なくなっちゃう。見なくなるから、過激な施策で一発勝負して数字を伸ばす。でもそれも効かなくなってくる・・・という負のスパイラルですね。
それが逆のパターンだと、アタリの情報の確率が多いからよりそのメディアへの接触頻度が高くなり、施策が低コストで効きやすくなっていく。

そう考えると、施策とかいう以前の話ですが、セグメント、大事ですね。

宝田:とても大切ですね。

ユーザーのデマンドを捉える

―セグメントごとのユーザーのデマンドはどうやったら把握できると思いますか?

宝田:ひとつはユーザーのログを読み込むことじゃないかと思います。
一人ひとりの足あとを辿る。簡単にできるのに、意外とみんなやってないですよね?
これと全体の統計的分析、決定木分析などとかけあわせて見ていく。
みんなやるべきですね。

もうひとつは、現場を見ることですね。これは私もまだできていないですが、現場での観察・ヒアリングをきちんとする。そこまでやらなくても、ログデータのようなパッシブなデータだけではなく、アンケートに代表されるアクティブなリサーチで得られたデータと掛け合わせることで、デマンドに迫る可能性が高くなると思っています。

これらがきっちりできればかなりよいと思うのですが、今度はどのようなソリューションをユーザーにぶつけるのか?というのがボトルネックになってきます。ここの武器も増やしていきたいなと。まだ先の話ですけど。

―昨日、チームでログをみる会をやったのですが、話が盛り上がって。一時間たってもまだまだやり足りませんでした。
やったことといえば、理想的な使い方をしているユーザーの集団と、その逆の使い方をしている集団。それぞれの中から、無作為に、ログを見ていく。それだけ。

例えば・・・初歩的な例でいうと「毎日利用しているユーザーは、一日に何度も利用している」こととか。
僕らはどうしてもMAUやDAUという単位で見てしまうから、「日」単位でどうか?「月」単位でどうか?に囚われてしまっています。そういうリアルな生活の中に埋め込まれたプロダクトの価値をいつの間にか見落としてしまい、遠回りしてたりするんですよね。

ほかにも、「離脱ユーザーはその直前まで意外とアクティブ」とかね。
ECナビでいうと、どうやら「ポイントサイト疲れ」みたいな現象があるんじゃないかと(笑)。

宝田:ファクトが見えてきますよね。

―そう、ユーザーのストーリーが見えてくるんですよね。

仮説立て~今回の場合~

―話をぐっと最初のほうに戻すのですが、今回の事例でいうとどのような仮説の導き方をしたのでしょうか。

宝田:結局、前Qでは50個程度の施策を試しました。対象ユーザーは明らかなのですが、デマンドに迫るのは難しい状況でした。ですので、思いつくかぎりのことを試しました。

当たった施策も、正直あたるとは思っていなかった。だからある朝、数字をみたら信じられないくらい上振れていたので、あ、Netezza(=ねてぃーざ、VOYAGE GROUPが使っているデータウェアハウスの名称)が壊れたなと思いました(笑)。

―システム不具合だと思うほどの数値の急上昇(笑)。確かに指標としては、やり尽くした感があって、これ以上は難しそうに見え

ていました。少しずつ、数字を削り取るように伸ばしていた。

セグメントとストーリー

―セグメントというと、パイチャートが思い浮かぶことが多いと思うんです。各セグメントは、性別や年齢などのデモグラフィックな「属性」で仕切られている。

でもグロースハックという視点でいうと、「ユーザーストーリー」で切るというのが、僕がもっているセグメントに対するイメージなんですよ。これってどう思いますか?

宝田:僕がいう「デマンド」に時間軸が加わったイメージですね。

―僕らがやる仕事って、「今あるストーリーを明らかに」した上で、「新しいストーリーをユーザーに受け入れてもらう」ということだと思うんです。
結果、ユーザーも事業者もハッピーになる。
ストーリーには個人差があるんですよね。それは、年齢性別という差よりもよりも正確に仕事の道筋を示してくれる。

宝田:近ごろ統計解析にふれていて思うのが、わかっているデータから「ストーリーを想像する力」が重要で、それを裏付ける「統計解析」が合わさると強いなと。

想像だけだと仮説があたる確率が1/10だとすると、それが1/5になるイメージ。

でも、統計だけでも人を動かすことはできない。

変数を決めるのはサービスを知らないとできない。

想像力と統計力、一人で両方できると強いと思うんです。

―言い換えると、「ストーリー」は因果なんですよね。「新しいストーリーを作る」ということは、「新しい因果関係を作る」ということにほかならない。

統計は相関をはじめとした傾向を示してくれるけれど、因果関係まではわからない。

たとえば、「このページをよく見る人はコンバージョン率が高いことがわかった」「だからこのページを見せればコンバージョン率が上がるはずだ」というのは、因果関係を誤って捉えている例なんですよね。

ファクトを捉える力と、因果を生み出す力。両方が大切といったところでしょうか。

宝田:そうですね。

2013-11-26

右側が宝田

いかがだったでしょうか。
実際にはインタビューではなく、ランチしながらの雑談で、話は脱線しまくっていたものからピックアップしています。ですので少しお見苦しい記事かと思います。
ですが、VOYAGE GROUPでプロダクトのグロースやプロデュースに関わるディレクターが、課題に対してどのように考えているのか。知っていただくのにいい内容だと思いましたので、記事化してみました。

久しぶりに記事が書けたので、インタビュー形式を続けていくかもしれません。もしかすると。
以上、UIO戦略室の榎本がお送りしました。

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